食のうんちく「特別挺身隊員の心得」とは?

【質問】
時期は1940年、貴官は満州(中国東北部)に駐留する日本陸軍特別挺身隊の司令官です。特別挺身隊は、日本軍が極東ソ連軍と交戦状態に突入した際に、ソ満国境線を密かに超えてシベリア鉄道等の交通インフラを爆破することを主要任務の一つとしています。潜入工作戦に際して、挺身隊の将兵は小型気球を用いて国境線を密かに超え、爆破工作等を了した後は徒歩で満州領域まで帰還することになります。当該戦闘要領を踏まえて、部隊指揮官である貴官としては、挺身隊員らの日頃の生活、訓練等において特に留意すべきことは何でしょうか。
【解説】
貴官としては、挺身隊員らがソ連領内での破壊工作等を実施した後、徒歩で日本軍の支配地域まで帰還出来るように、平時から隊員らの生活環境にも目を配るべきであると思料されます。挺身隊員がソ連領内での爆破工作を了して帰還する際、状況によっては隊員が携行する保存型糧食だけでは不足することも想定されます。この場合、隊員は食べ物を現地調達する必要があります。日本軍に所属する挺身隊員は、日頃の食事は米飯が多いのですが、一方で、ロシア人の主食はパンです。敵地に潜入した挺身隊員らは、場合によってはソ連軍等から奪取した糧食を食する必要に迫られることも想定されます。そのような事態を想定して、日頃から献立にパン食を組み入れておくことが必要であると考えます。併せて、ロシア人の食生活等に関する基礎的な知見を身に付けておくことで、現地調達した食糧への心的な閾値を下げる取り組みも必要であると考えます。