食のうんちく「生き地獄からの生還」

【質問】
時期は1943年1月、貴官は南太平洋の南西諸島方面で作戦行動中の日本海軍水雷戦隊の司令官(海軍少将)です。貴官隷下の水雷戦隊には、日本軍が苦戦を続けるガダルカナル島から陸海軍将兵(約2万名)を秘密裏に撤退させる任務が下命されました。同島で戦闘を続ける日本軍将兵については、極度に厳しい栄養状態にあるとの情報が寄せられており、各駆逐艦は当該将兵達に対して収容後速やかに栄養補給を実施する計画です。 駆逐艦に収容された日本軍将兵に対して食事等を提供するにあたって、貴官としては隷下駆逐艦隊に対してどのような注意を喚起すべきでしょうか。
【解説】
貴官としては、隷下艦隊の将兵に「ガダルカナル島から収容される日本軍将兵の健康状態に細心の注意を払うべきこと」を徹底させるべきであると思料されます。 同島で戦闘を継続してきた日本軍将兵は、糧食の補給が不十分であったことから、著しい栄養失調の状態にありました。そのような身体状況で、いきなり通常の食事を与えた場合、食道、胃、腸といった消化器官に過度の負荷がかかる虞があります。このため、駆逐艦等に収容された日本軍将兵には、粥など弱った消化器官が受付け易い食事を準備し、給食すべきことを徹底させることにします。

