食のうんちく 「飯炊きもラクじゃない ~ 最前線での食事の準備」

皆さんはご存じでしょうか?
【質問】
時期は第二次世界大戦中盤、貴官は太平洋戦域で戦闘中の日本海軍陸戦隊の主計将校(海軍大尉)です。主計将校は、主に部隊が必要とする装備、弾薬、糧食等の調達、管理などを担当する立場にあります。貴官が所属する部隊は某島嶼に展開していますが、戦線の状況に対応して移動することになりました。当該島嶼の空域では連合軍が航空優勢を握っていたことから、貴官が所属する陸戦隊は島内のジャングルを通って目的地まで移動することになります。その際、貴官は主計将校として部隊員らの食事に関する事項を所管すべき立場にありますが、その際、特に留意すべきことはどのようなことでしょうか。
【回答】
この状況で留意すべき事項は、
貴官が最も注意すべきことは、炊事班が食事の準備をする状況、タイミングです。敵(連合軍)が航空優勢を握っている状況下では、炊事によって立ち上がる煙や水蒸気を敵機に現認されてしまうことで、当方の所在を知られてしまう虞があります。このため、炊事は早朝の時間帯に一日分をまとめて実施してしまうなどして、日中の時間帯に炊事しないで済むように対応すべきであると思料されます。将兵らには朝食をしっかり摂らせ、昼食の分は握り飯などを弁当として携行させることも一案です。